そもそも、デフォルト真空管のギターサウンドは良くないのか?
ギターアンプにデフォルトで実装されている真空管のうち、ポピュラーなデフォルト真空管は、なんと言っても中国球です。ここで、オール中国球のギターサウンドを実際にお聴かせします。Dr.Subsonic氏のサウンド解析(レーダーチャートおよび評価)をチェックしながら、聴いてください。
いかがでしたか?
硬く、高音がきつめであることが特徴ですので、残念ながら低音が出ません。また、全体的にノイズ成分が多いのも特徴ですので、クリアさに欠けます。このサウンドを良しとするかは好みの問題となりますが、真空管を交換することで、同じアンプで、低音を出すことも可能となります。
真空管の選び方一つでサウンドがこんなにも激変します。
つぎに、オール中国球から、プリ管をECC803S JJ ゴールドの中ゲイン(ハイエンドクラス)に、パワー管を KT77 JJの中パワー(ハイエンドクラス)に変えてみましょう。するとどうでしょうか、オール中国球の場合の上記レーダーチャートと、以下レーダーチャートとを比較すると、正反対のキャラクタに激変しているのに驚かれることでしょう。もちろん、同じアンプで、セッティングもギターも同一です。
いかがでしょうか。
あれだけ高音指向のキャラクタは、正反対の低音指向となり、ダイナミックレンジ、明瞭度、サステインが軒並み向上し、まるで別のギターアンプになったようで、まるで魔法のようです。
これが、ヴィンテージサウンドが最も得意とするサウンドデザインの考え方です。
真空管一つでこれだけ自在にキャラクタを変化させることができ、これが真空管アンプの真骨頂です。
もっと別の組み合わせを聴きたい方は、真空管聴き比べ SOUND BAR(無料)でお楽しみください。
つづく2009.11.14
Good music !
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