東日本大震災による経済的な二次災害について
こんにちは、真空管専門店 ヴィンテージサウンド 代表の佐々木です。
私は、3月11日(金)、羽田空港にて地震にあいました。
長期出張から羽田空港に帰京し、リムジンバスに乗り、あと5分で出発というときに、バスが左右に大きく揺れ、道路標識が信じられないくらいブルブル振動しており、さらに、歩道のタイルの隙間から白い砂煙が舞い上がっており、「明らかに異常事態」ということが瞬間的にわかりました。
それから、揺れが収まると、のどの渇きを覚えたので、バスを降りて、到着ロビー内のコンビニで水を購入していたところ、2回目の強い揺れが襲いました。
空港内からの退去命令を知らせる放送が鳴り、全速力で道路に飛び出すと、だれかが、「津波警報、10メートルだ」と叫び、周囲は騒然となりました。
【地震直後の羽田空港第1ターミナル 到着ロビー外の道路に人々が飛び出している様子】
それからは、ご存じの通り、高速道路も、鉄道もあらゆる首都圏の交通機関がストップし、羽田空港は、陸の孤島と化しました。
まさか、自分が帰宅難民になるとは、夢にも思いませんでした。
あとは、羽田空港の床に段ボールを敷いて泊まり、翌日自宅に到着したのは午後5時すぎでした。
自宅のテレビをつけるまでは、情報が入ってこないため、まさか、東北沿岸が想像を絶する状況になっているとは知りませんでした。
テレビの画面に映し出された映像を見たときに浮かんだのは、「絶望」という言葉でした。
地震発生から1週間が経過しましたが、その間に、地震、津波に加えて、福島原発事故、東京電力の計画停電実施、交通機関の不通、品不足という困難が我々を待ち受けておりました。
まさに、国難というべき事態に立ち向かってゆかなければなりません。
結局は、国民一人一人ができることを一生懸命やること以外にありませんが、直接の被災地ではない地域に住んでいる我々が今しなければならないのは、
「経済を回すということ」だと私は思っております。
弊社がある東京都青梅市は、第3グループに属し、東京電力の計画停電により毎日3時間、停電します。実は、この記事を書いている間も停電しております。
この計画停電に伴い、できるだけ外出を控え、節約するという、どんよりした雰囲気が漂っており、まるでゴーストタウンです。
でも、ちょっと待ってください。
このままの状況が続けば、街の飲食店等は、いずれ干上がってしまいます。飲食店が駄目になれば、その取引先も駄目になり、周り回って、消費が低迷するという負のスパイラルに入り込んでしまうことは火を見るよりも明らかです。
これは、まさしく、経済的な二次被害で、絶対に避けなければなりません。
経済が回らなければ、震災の復興もままならないのです。
あの911テロが発生したとき、ニューヨークのジュリアーニ市長は、まず、「普通に食べ、普通に飲み、普通の生活を送って、経済を停滞させてはいけない」という趣旨の呼びかけをしております。
まさしく、今の日本は、同じ状況におかれております。
目の前の仕事をしっかりやり、普通にモノを買い、普通に外食し、普通にサービスにお金を支払うことが、被災者以外の我々がすべきことだと思います。
それが、災害復興の近道だと信じて、私も目の前にある、真空管販売という仕事をしっかりとやってゆきたいと思います。
東京電力の計画停電中においても、無停電電源装置を導入しているため、弊社のサイトも稼働しており、電話フリーダイヤルも、真空管の注文も普通にできる体制をとっております。
一日も早い復興を祈って、今日も、真空管のお手伝いをさせていただきます。
追伸:長期戦になりそうですので、がんばりすぎずに、あくまで、普通に、マイペースで。
2011.3.18
Good music !
(c) 2011 VINTAGE SOUND