アップグレードの第三ステップは、サウンド変数を知ること
サウンド変数とは、ギターサウンドに影響を与える真空管要素を指します。数学の変数xと同じで、サウンド変数を変化させると、結果も変化するという考え方です。ここで、スピーカーから出力されるギターサウンドを関数f(x)と定義すると、ギターサウンドは、サウンド変数の関数ということができます。それを数式表現すると、つぎのようになります。
ギターサウンド=f(x1, x2, x3, x4, x5, x6, x7, x8, x9)
- x1:プリ管の規格(12AX7、12AT7等)
- x2:プリ管のブランド(EH、JJ等)
- x3:プリ管のゲイン(低ゲイン、中ゲイン、高ゲイン等)
- x4:パワー管の規格(EL34、KT88等)
- x5:パワー管のブランド(Gold Lion、Svetlana等)
- x6:パワー管のパワー(低パワー、中パワー、高パワー等)
- x7:整流管の規格(5AR4、5U4GB等)
- x8:整流管のブランド(EH、JJ等)
- x9:整流管の特性(双極マッチ等)
これらのサウンド変数x1~x9のうちどれを変化させても、ギターサウンドは必ず変化します。例えば、サウンド変数x2、すなわち、プリ管12AX7のブランドをEHからJJに変更した場合には、JJ特有のサウンド成分が加味されるため、おのずと、出力されるギターサウンドもJJ寄りに変化します。
また、サウンド変数x3、すなわち、プリ管のゲインを低ゲインから高ゲインに変更した場合には、歪みやすいサウンドに変化します。さらに、サウンド変数x6、すなわち、パワー管のパワーを低パワーから高パワーに変更した場合には、音の輪郭がはっきりし、クリアーなサウンドに変化します。
このように、サウンド変数の変更によりサウンドを自由自在にコントロールすることができます。サウンド変数の最適化を図ることこそが、理想サウンドの実現につながります。
アップグレードの第四ステップは、サウンドデザインという考え方を知ること
上述したサウンド変数のうちプリ管のゲインと、パワー管のパワーに着目して、サウンドをコントロールするという考え方が、ヴィンテージサウンドがご提案している真空管によるサウンドデザインです。
この図表は、真空管聴き比べ SOUND BARの再生画面で表示されておりますので、見覚えのある方も多いと思います。同図には、サウンド変数としてのプリ管のゲインとパワー管のパワーとを最適化することにより、9種類のサウンドをデザインできる概念が表示されております。
横軸は、プリ管のゲインに対応しており、ギターアンプの場合には、歪み度合いを表しております。横軸上の3つの真空管マークは、左から「低ゲイン」、「中ゲイン」および「高ゲイン」に対応しております。
一方、縦軸は、パワー管のパワーに対応しており、ギターアンプの場合には、クリアさを表しております。縦軸上の3つの真空管マークは、下から「低パワー」、「中パワー」および「高パワー」に対応しております。
以下では、サウンドデザインの詳細についてお話をしてゆきます。
つづく
2009.11.20
Good music !
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