不況と真空管販売量の相関関係
こんにちは、真空管専門店 ヴィンテージサウンド® 代表の佐々木です。
今日は、趣向を変えて、真空管屋からみた経済について考えたいと思います。私どものように、消費者の皆様と直接取引する小売業では、世の中の景況感がダイレクトにわかります。単純に、売り上げが上がった、下がったということではなく、景気の空気感とでもいいましょうか、そういう雰囲気を感じることができます。そういう意味では、現在は、不況まっただ中の空気感が漂っています。
ここで、一つ面白いデータをご紹介しましょう。
真空管という商材は、そもそもバカ売れするようなものではありませんので、前年比のトレンドを読むことができます。つまり、12月は、だいだいこれくらいの販売量という具合に予測することができるのです。
しかしながら、今年は予想がハズレまくりの展開となっております。私も長年この業界に携わっておりますが、今年は本当に異常です。
特に、秋から年末にかけては、真空管販売量が前年比で倍近い月も出ています。このこと自体は、大変ありがたいことなのですが、別の見方をすると、喜んではいられません。
理由は、ずばり不況の進行です。
真空管の販売量が2倍になるということは、新規ギターユーザや新規オーディオユーザが一気に2倍に増えるか、真空管の故障率が2倍になるかのいずれかが考えられますが、どちらも、現実的には有り得ません。
それでは、原因は何でしょうか。
ギターアンプやオーディオアンプの買い控えと考えるのが自然です。新しいアンプを購入するには、30万円とかの費用がかかりますが、アンプはそのままで、真空管だけ交換して、サウンドのアップグレードを図る方法を採用するお客様が増えていると、私なりの分析をしております。この方法ですと、10分の1以下の費用で、別のアンプを購入したと同じ効果が得られますので費用対効果抜群の方法ということができます。
あとは、メンテナンスコストを抑えるため、今まで楽器店に出していたバイアス調整に代えて、調整コストゼロである弊社のバイアスフリー倶楽部を利用するお客様が増えていることも影響していると思います。
不況の世の中では、真空管交換によるアップグレードやバイアスフリー倶楽部は、合理的な仕組ということができますが、給料もボーナスも右肩上がりで、ギターもアンプも真空管も飛ぶように売れるような景気が良い世の中を待ち望んでいるのは、私だけではないと思います。
こういう時代こそ、せめて、音楽だけは、贅沢に聞きたいものです。
みなさん、来年は良い年になるようにと祈りながら、残り僅かな師走を駆け抜けましょう。
2009.12.11
Good music !
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